ソーシャルレンディングの口座を開くときに気になる事が、各事業者の評判や口コミですよね。せっかく口座を開設したはいいけど、実は評判が最悪の会社だった…なんて事は誰だって避けたいものです。
この記事では、ソーシャルレンディング事業者の中でも人気が高い、SBIソーシャルレンディングの評判や、個人的なレビューをしたいと思います。
僕自身が実際に利用してみた感想なので主観も多いと思いますが、SBIソーシャルレンディングのメリットやデメリットがわかります。ソーシャルレンディング口座選びの参考にしてくださいね。
目次
SBIソーシャルレンディングの基本情報
サービス開始月 | 2011年 |
利回り | 3.2~7.0% |
累計遅延件数 | 13件 ※1 |
累計貸し倒れ(デフォルト)件数 | 9件 ※2 |
担保や保証案件の割合 | 90%程度 |
クリック合戦 | わりと頻繁にある |
案件数 | 非常に少ない |
取り扱いテーマ | 不動産担保付きファンド、太陽光発電事業など |
成立ローン総額 | 500億円以上 |
ユーザー数 | 非公開 |
※1 個人向けローンファンドの件数で12件、企業向けローンファンドで1件
※2 個人向けローンファンドで6件、企業向けローンファンドで3件
SBIソーシャルレンディングは、ソーシャルレンディング業界でもマネオ(maneo)の次に、古くから運営しているソーシャルレンディングサービスです。
金融関係に強い、東証一部上場企業のSBIホールディングスの子会社である事や、長年にわたる返済実績などからとても人気があり、投資家からの信頼も厚いサービスです。
利回りはそれほど高くなくて3.2~7.0%くらい、平均すると5%か4.5%くらいに落ち着くと思います。案件により前後する感じですね。
最近では地上波のテレビ番組「ワールドビジネスサテライト」でも特集が組まれるなど、一般的な知名度も高まりつつあります。
気になる遅延や貸し倒れ(デフォルト)について
SBIソーシャルレンディングの貸し倒れや遅延状況ですが、表にも書いてある通り、実は何件か存在します。内容ですが、以前は個人向けローンファンドを展開していたことがあり、遅延や貸し倒れが発生していたようです。
SBIソーシャルレンディングで貸し倒れになった個人向けローンファンド商品は、下記の2つです。(現在は販売終了)
- SBISL借換ローンファンド3年
- SBISLフリーローンファンド3年
「SBISL借換ローンファンド」「SBISLフリーローンファンド」販売終了のお知らせ|SBIソーシャルレンディング
さすがに何度も貸し倒れや遅延が起きては、誰も投資しなくなってしまいますので、2012年7月に販売を終了したようですね。今現在も続いている遅延案件は、その頃の案件です。
2012年7月以降、企業向けローンファンドに移行してからは、貸し倒れ(デフォルト)は発生していませんでしたが、2018年11月に、企業向けローンファンドでも貸し倒れを発生させました。
また、カンボジア技能実習生支援ローンファンドや、オーダーメード型ファンドの中のバイヤーズローンファンドなどは遅延案件があり、今後貸し倒れや遅延が多発した場合は、販売を終了する可能性がありますね。
キャッシュバックキャンペーンについて
SBIソーシャルレンディングでは、ごくまれに口座開設キャンペーンを行うことがあります。4~5ヶ月に1回実施するかどうかなので、あまり期待はできませんが、2,000円分のポイントが付与される事があります。
キャンペーン開催中は当記事でも紹介したいと思います。
SBIソーシャルレンディングは3つのファンド型案件に投資できる
2020年現在SBIソーシャルレンディングでは、3つのファンド型案件から選んで投資をする事ができます。各ファンド型案件の特徴を簡単に解説しますね。
不動産担保事業者ローンファンド(利回り3.2~4.7%)
SBIソーシャルレンディングでは定番!といえる商品です。利回りは3.2~4.7%とちょっと低めですが、今までに貸し倒れや遅延などは1件もないため、人気は高いです。個人的には一番手堅いファンド型案件ですね。
オーダーメード型ローンファンド(利回り6.5~7.0%)
オーダーメード型ローンファンドは、募集されている時期や季節により、内容が異なります。全体的に利回りが高く6.5~7%代までありますので、こちらも人気ありますね。
募集のタイミングや案件の内容によってはクリック合戦になることがあり、「投資したかったのにできなかった…」なんて事もあるくらいです。
担保の内容も案件により違いがありますので、1案件ごとに担保や保証、事業内容をしっかり確認して、投資するか判断しましょう。
カンボジア技能実習生支援ローンファンド(利回り10%)
SBIソーシャルレンディングで唯一、遅延が発生しているファンド型案件が、カンボジア技能実習生支援ローンファンドです。このファンド案件は、正直おすすめしません。
利回りは10%と非常に高いのですが、融資の内容は、日本で働くカンボジア人技能実習生向けにお金を貸すといった感じです。つまり個人向けローンファンドみたいなもんです。
遅延が多発したり貸し倒れが発生する状況になったら、おそらく販売を終了する可能性の高いファンド案件でしょう。最初から手を出さないのが賢い選択ですね。
また本ファンドは、カンボジア国籍の技能実習生に対する貸付という性質上、担保権の設定や第三者の保証は受けられません。したがって、延滞やデフォルトが発生した場合などにおいては、担保等で全額回収できる可能性は他のファンドに比べて低いと考えられるため、リスク・リターンの双方が高いファンドとなっています。
SBIソーシャルレンディングのメリット
さて。他のソーシャルレンディング事業者と比べた時の、SBIソーシャルレンディングのメリット、つまり良いところを紹介したいと思います。
分配金の出金手数料が無料
SBIソーシャルレンディングでは、分配金を出金する時の手数料(SBI側からの振込手数料)が無料です。
出金手数料が無料の事業者は、他にもクラウドバンクやクラウドクレジットがありますが、まだまだ有料の事業者が多いので、SBIソーシャルレンディングのメリットと言えるでしょう。
安全性や安心感は他社より評価できる
個人的に一番のメリットと感じるのは、他社のサービスよりも安心感が高いことです。ソーシャルレンディングは運営歴の浅い新規事業者が多く、事業者の倒産や詐欺などの事業者リスクが高いです。
でも、SBIソーシャルレンディングは、金融に強いSBIホールディングスの子会社である事や、SBIホールディングス自体が上場している事も含めて、安心感や安全性においては他社を圧倒しています。
僕が口座開設を決めた理由も、やはり“他社と比べて安心感があるし、安全性も高そうだから。”という理由がありました。
SBIソーシャルレンディングのデメリット
ここからは、SBIソーシャルレンディングのデメリットです。実はメリットよりも、残念に感じる部分やデメリットの数の方が多かったりします(笑)
入金方法に難あり!案件ごとに振込手数料が必要
SBIソーシャルレンディングで一番デメリットに感じた事は、振込手数料です。というのも、SBIソーシャルレンディングには、他社のサービスにあるデポジットシステムがないんです。
つまり、ソーシャルレンディング事業者の口座に一旦お金を預けて、案件ごとにポチポチと投資をする…というような事ができません。案件ごとに振込手続きが必要になりますので、振込手数料が高額になるのです。
他行あての振込手数料が所定回数無料になる銀行口座を複数持っていたら問題ありませんが、それでも限度があります。頻繁に複数の案件に投資をするような人は、要注意ですね。
管理画面(マイページ)が使いにくい
SBIソーシャルレンディングの管理画面(マイページ)は、慣れないとちょっと使いにくいです。デポジットシステムがない事が原因かもしれませんが、他社サービスと比べたら明らかにクセがあります。
まぁ頻繁に見る画面でもないですが、使いにくさはマイナスポイントですね。
投資できる案件が少ない
SBIソーシャルレンディングではマネオ(maneo)などのように、常に投資できる案件が募集されているわけではありません。だから、分散投資がやりにくいのです。
また、募集案件が少ないという事は、募集されたら申し込みが殺到します。これがクリック合戦になり、「投資したくてもできない…」という状況にもなります。
せっかく口座を開設したのに資産運用できなかったら意味がありませんので、SBIソーシャルレンディングはサブで利用する口座としておすすめですね。
SBIソーシャルレンディングは投資家の評価も高くて評判も良い
SBIソーシャルレンディングの評判ですが、おおむね好評です。2018年11月に貸し倒れを確定させたことで評価は下がったと思われました。
しかし、遅延から回収までの迅速な対応や70%の回収率と、事後対応が良かったために逆に安心感が高まったと感じた人もいるようです。
僕個人としても、投げっぱなしにせずにしっかりと対応したSBIソーシャルレンディングは、ソーシャルレンディング事業者としての信頼感が高まりました。
ただ、デフォルトさせてしまった事は事実なので、今後はしっかりと融資先業者の選定や担保評価を正確にしてほしいですね。
まとめ
SBIソーシャルレンディングをレビューしてみました。ちなみに僕は現在10万円ほど、SBIソーシャルレンディングで資産運用をしています。
案件はメガソーラーブリッジローンファンド(利回り7.0%)と、不動産担保ローン事業者ファンド(利回り3.2~4.7%)の2つ。やはり投資できる案件が少ないため、スローペースで運用資産を増やしていく事になりそうです。
SBIソーシャルレンディングは投資できる案件が少ないこともあり、メインサービスとしてはちょっと使いづらいと感じます。
ただ、ソーシャルレンディングでは分散投資がとても重要なリスクヘッジになりますので、サブ用の口座としてはイチオシですよ。