参照:マネオ(maneo)のトップページより
ソーシャルレンディング投資をしている人なら、知らない人はいない!と言えるくらいに有名な事業者マネオ(maneo)について、評判やメリット、デメリットについて紹介したいと思います。
僕のソーシャルレンディングにおけるメインバンクもマネオ(maneo)なので、実際に1年間利用してきて感じた事なども解説したいと思います。
ソーシャルレンディング全般におけるリスクやメリット、デメリットに関してはほとんど省略しています。同業他社と比べて、マネオ(maneo)ってどうなのよ?という視点で見ていきますね。
目次
maneo(マネオ)の基本情報
サービス開始月 | 2008年 |
利回り | 5~8% ※1 |
累計遅延件数 | 200件程度 |
貸し倒れ(デフォルト)件数 | 0件 ※2 |
担保や保証案件の割合 | 60%程度 |
クリック合戦 | ごく稀にある |
案件数 | 案件が途切れる事は滅多にない |
取り扱いテーマ | 国内事業者の運転資金(不動産担保) |
成立ローン総額 | 約1,500億 ※3 |
ユーザー数 | 8万人 ※3 |
※1 最大で10%くらいまである
※2 企業向けローンファンドに移行してから
※3 2020年1月時点
まず、マネオ(maneo)の基本情報から見ていきましょう!maneoは、2008年から営業しており、国内で初めてソーシャルレンディング事業を始めた企業です。
業界内でも一番の老舗、最大手と言われています。実際、成立ローン総額も1位、投資家ユーザー数も1位です。利回りは5~8%と飛びぬけて高いわけではありませんが、案件の数は豊富で、常に投資できる案件が募集されています。
主に国内事業者の運転資金を支援する形で募集しており、不動産の担保や保証つきの案件も半数以上を占めています。高利回りで人気のある案件は、募集開始から数分で終わってしまう事もたまにありますが、基本的にはゆっくり案件を見定めてから投資できます。
貸し倒れ(デフォルト)件数は、個人向けローンファンドを実施していた2008~2011年頃まではそれなりに発生していました。しかし、2011年頃から企業向けローンファンドのみを取り扱うように経営方針を変更し、そこから2020年現在まで貸し倒れは1件も発生していません。
遅延に関してはたまに発生しており、2011~2019年の間に、合計200件近くの遅延が発生しています。そのうち20件はすでに完済済みなので、投資家の資産に影響はでていません。
2018年11月には約180件もの大量の遅延案件を発生させてしまい、これらの案件が最終的に貸し倒れ(デフォルト)になるのか、しっかりと全額返済されるかどうかで、今後の評価も大きく変わってきそうですね。
他の事業者と比べた際のmaneo(マネオ)のメリット
他の事業者と比べた時の、マネオ(maneo)の特徴を見ていきましょう。まずはメリットですね。
他社にもあるサービスやメリット
- 1ファンドでも分散投資ができる
- 1万から投資できる(少額投資可能)
- 貸し倒れ件数が0件
- 口座維持手数料や成約手数料は無料
上記の4項目はmaneoのメリットとして挙げられますが、これらは他社にも当てはまる事ばかりです。maneoのメリットである事は事実ですが、専売特許というわけではありません。
業界最大手の安心感と実績
参照:maneoのトップページより
マネオ(maneo)は、国内のソーシャルレンディング業界では一番古くから営業しています。取引額やユーザー数も業界1位で、長年の営業による安心感は他社には真似できませんね。
そして、ただ長く運営してきただけでなく、しっかりと実績もあります。企業向けローンファンドの貸し倒れ件数0件や、会社としての業績も右肩上がりなので、安心感が他社とは段違いです。
やっぱりソーシャルレンディングで初めて口座を開設するのであれば、一番安心できそうな企業を選びたいですよね。
ローンファンド詳細について質問できる
参照:maneoのファンド募集ページより
マネオ(maneo)では、投資前に何か不明点や気になる事があれば、ローンファンド別に質問をすることができます。maneo独自のサービスで、他社では導入していません。
ただ、この質問システムって利用している人ほとんどいないんですよ(笑)。ぶっちゃけ質問して回答を待っている間に、お金が集まってしまって募集が終了しちゃいますからね。
質問の回答がいつくるかわかりませんし、質問できるのは融資先ではなくmaneoです。融資先の詳細な情報は元々開示できないルールなので、そもそも大した質問ができない事は明白なのです。
よって、実際にほとんど利用する人がいないんですよ。でも、この質問システムはmaneoだけにしかない特徴なので、今後はもしかすると利用価値のあるものになるかもしれませんね。
「マネオは投資前に質問できるから最高だよね!」みたいな感じになる事を期待します。
会員ステータスによる特典
参照:maneoの会員ステータス画面より
マネオ(maneo)は、2017年10月頃より会員ステータスを導入しました。会員ステータスの特典は2020年時点で、会員ステータス限定ローンファンドに投資ができます。他社ではまだ導入していないシステムなので、maneoだけのメリットです。
一番高ランクのステータスだと、高利回りかつ担保や保証ありなど、良い条件のファンド案件に投資ができます。前に一度、投資したくてもゴールドランク以上限定!という事で投資できなかったことがあります。やはり高ランクになると良い案件に投資できるようですね。
今後はステータスランクに応じて出金手数料が無料になるなどの特典を期待したいです。
豊富な案件で常に募集がある
参照:maneoのファンド募集ページより
他の事業者では、「投資したいのに投資できるファンド案件が1つもない!」という事があります。でも、maneoは案件数が豊富で、滅多に途切れる事はありません、常に何かしらの案件で募集がかかっているのです。
maneoでもごく稀に募集案件0という事がありますが、半日もしないうちに新しいローンファンドで募集がかかります。
また、他の事業者では案件数が少ないこともあり、クリック合戦という投資家同士の案件の取り合いまで発生します。maneoでも、とても人気のある案件はたまにクリック合戦になりますが、基本的には余裕をもって投資ができます。
利回りが安定していて収益予定を立てやすい
マネオ(maneo)が募集するローンファンドは、5%を切ることはほとんどありません。5~8%くらいの案件が多く、収益の予定が立てやすいですね。
他社よりも劣る!maneo(マネオ)に潜むデメリット
メリットでは良い事ばかりを書きましたが、maneoにもデメリット、残念だなあと感じる部分はあります。
基本的なソーシャルレンディング投資のリスクは全事業者同じ
- 事業者リスクによる元本割れ
- 融資先の貸し倒れによる元本割れ(案件リスク)
上記は一般的なソーシャルレンディングのリスクです。maneoだから安全!という内容は一つもなく、全事業者共通の事です。
ソーシャルレンディングは元本保証の投資ではありません。ソーシャルレンディング事業者が倒産したり、融資先企業からの返済が滞ってしまう事で、最終的には貸し倒れ(デフォルト)になる可能性があります。
出金手数料が有料
参照:maneoのマイページより
maneoでは分配金や資産を引き出す時に、出金手数料が必要です。他社では何回引き出しても無料だったり、月1回までは無料!などありますが、maneoは必ず出金手数料が必要です。
どうやっても0円にはできないので、僕自身、かなり残念な部分だなぁと感じていますね。とくに少額投資をしている人にとっては、この手数料は痛いでしょう。
他の事業者の手数料については、下記の記事が参考になります。
【節約しよう】ソーシャルレンディング各社の出金手数料&振込手数料を比較!
バックに大企業がついてないため、事業者リスクが高く感じる
マネオ(maneo)はソーシャルレンディング業界としては最大手ですが、会社の規模としてはそれほど大きくはありません。
業界2位のSBIソーシャルレンディングは、親会社がSBIホールディングスです。超巨大企業のグループ会社なので、SBIソーシャルレンディングに何かあっても、親会社がなんとかしてくれそう…という期待がもてます。
オーナーズブックの親会社も、ロードスターキャピタルという東証マザーズ上場企業なので、バックの会社に資本があるという安心感がありますね。しかし、maneoはとくにどこどこの大企業の傘下で…というような事がないので、事業者リスクが他社と比べて高く感じます。
とはいえ、下記のような上場企業含むたくさんの企業が出資していますので、事業としては順調です。。
- GMOクリックホールディングス株式会社
- 株式会社VOYAGE VENTURES
- MIC イノベーション 4号投資事業有限責任組合
- SMBCベンチャーキャピタル 2号投資事業有限責任組合
- コーポレートベンチャーキャピタル
繰上返済の件数が多い
運用予定期間より早めに返済される繰上返済ですが、maneoはとくに多いと言われています。貸し倒れや遅延などもなく無事に返済されるので、単純にデメリットとは言えませんが、収益の予定が大幅に狂います。
利回り9%案件の繰上返済のあと、5%の案件しか投資できなかったら、かなりの損失になってしまいますよね。maneoには、この繰上返済が他の事業者よりも多いと言われています。僕くらい少額であればあまり影響はありませんが、多額の資産を運用する人は要注意ですね。
募集案件は多いが融資先は少ない
マネオでは、投資できる募集案件が途切れる事は滅多にありません。一見、たくさんの融資先があるんだぁと感じますが、実際はそうではありません。同じ融資先でも複数回に分けて”小出しで”募集している事が多いから多く見えます。
また、融資先も同じ場合が多く、事業者C社やAN社などの事です。この事業者C社というのはmaneo関連の企業であり、いわばお金を集めるための事業者です。
C社から再度、別の事業者に融資し、その最終的な融資先は複数の事業者になります。つまり、投資家→マネオ→事業者C社→最終的な融資先(複数の企業)という感じですね。
最終的な融資先が沢山あるなら、しっかりと分散投資できていて問題ないように感じますが、事業者C社が傾いてしまったらアウトですよね。
以上のように、募集案件自体は多いですが、融資先は間に1社挟んでいるために、それほど多くないというのが現状です。分散投資を考えると、デメリットだと言えるでしょう。
僕が調べたmaneo(マネオ)の評判
全体的なマネオ(maneo)の評判は、おおむね良好です。まぁ業界最大手で一番知名度もありますので、ソーシャルレンディングを始める人が最初に作る口座も、マネオが多いでしょう。
ただ単に、古くから営業している事業者というだけならとくにおすすめはしませんが、貸し倒れ0件はもちろん、成立ローン総額やユーザー数が業界1位という実績もありますので、実績は確かなものです。
悪い評判としてはやっぱり、繰上返済が多い事や、出金手数料が必要なことですね。繰上返済はうん千万単位で投資している人にとっては困ることですし、出金手数料は少額投資をしている人にとって大きなデメリットですよね。
とはいえ、それらのデメリットを補えるくらいの安心感と実績がありますので、僕自身も今後メイン口座として利用していく予定のソーシャルレンディング事業者です。
追伸&追記(2019年4月)
この記事を公開したのが2018年4月の事なのですが、当時から随分と状況は変わりましたね…。個人的にマネオはまだまだ信じたい気持ちはありますが、やっぱり遅延件数が多いのはあまり褒められたことではありません。
今までの実績があるので、今すぐに「マネオはダメ!絶対やらない方がいい!」というわけではありませんが、とりあえずしばらくは様子見の方が良いかもしれません。
どこの事業者もいつかは遅延をおこします。でも、遅延を起こしたらいきなり手のひらを返したように批判するというのも、また違うと思います。(犯罪行為をしたなら別ですが)
今は遅延が多くてダメダメなマネオでも、今までの実績は確かなものでしたので、今後の経営に期待したいと思います。