この記事では、僕がソーシャルレンディング投資を始めて、「これはミスったなぁ。」と感じた事をまとめてみました。失敗談というやつですね。
また、失敗になりやすい投資方法もまとめて紹介していますので、これからソーシャルレンディングを始める予定の人や、始めたばかりの人は参考にしてください。
まぁ失敗といっても、僕は現状ソーシャルレンディングで何かしら損をした事はありません。でも、今後はどうなるかわかりませんからね。失敗例を知ってリスクに備えましょう。
目次
【失敗例1】ソーシャルレンディング事業者や投資ファンド、テーマの偏り
初心者の場合だと、まずは1社だけ口座を作って投資を始めると思うんですが、投資先が1つのソーシャルレンディング事業者に偏ってしまうと、事業者が倒産した時に資産も全部吹っ飛ぶ可能性が高いです。
また、高利回りのファンド案件があった場合にまとめて投資してしまうと、その案件で貸し倒れが起きた場合も、資産に影響がでます。
僕はある程度分散投資をする気持ちはあったのですが、分散投資をしているつもりでも、実は同じファンド案件の2次募集、3次募集だった…なんて事もあります。
また、投資のテーマが偏った場合も、業界そのものが衰退した場合に、貸し倒れなどの危険性が高まります。例えば、太陽光発電事業の案件ばかりに投資をしていたら、3年後は太陽光発電そのものが衰退していて、融資先の企業が倒産しまくった…という感じですね。
利回りだけを見て判断すると、こんな失敗もやらかしてしまいますので、要注意です。
対策方法)分散投資をしてリスク分散を図る
- ソーシャルレンディング事業者は1社だけでなく2社3社に分散して投資する
- ファンド案件もなるべく複数に分散して投資する
- ファンド案件のテーマも分散して投資する
- 投資する時期も分散する
対策方法は単純に、分散投資をする事です。つまり、1社だけでなく複数のソーシャルレンディング事業者に資産を分散させることです。これなら1社潰れても、ダメージを抑えられますよね。
ファンド案件も高利回りの1案件にこだわらず、なるべく少額に分けて複数の案件に分散投資することで、リスクを分散させられます。
そして、ファンド案件のテーマも分散させた方がいいですね。テーマは国内外の不動産、中小企業の運転資金、太陽光発電など様々ですので、投資する業界を分けるといった感じです。投資する業界に詳しいほど今後の動向を読めますので、リスクを最小限に抑える事もできるでしょう。
投資時期も大切です。同じ時期に多額の資産を投資すると、ソーシャルレンディング業界に何か大事件があった時に、資産に影響があります。元手100万円で始めるとしても、毎月10万円ずつ投資をする感じですね。
さらに詳しくは、下記の記事で紹介しています。
【失敗例2】長期案件に投資しすぎて必要な時に現金化できない
ソーシャルレンディングは1ヶ月の超短期案件もあれば、36ヶ月の長期案件もあります。投資したお金は運用期間が終わるまで、投資家の意思で返してもらう事ができません。分割返済であれば毎月元本が返済されますが、案件そのものが少ないです。
だから、36ヶ月(3年)という長期案件に資産の大半をつぎ込んでしまうと、3年間出金できなくなってしまうのです。緊急で現金が必要になった時にはかなり困りますよね。
対策方法)利回りがよくても長期案件には投資しない
このような失敗を防ぐには、単純に長期案件には投資しない事です。僕は基本的に14ヶ月くらいまでのファンド案件に投資しています。6ヶ月や12ヶ月の案件が、計算もしやすくてベストですね。
長期案件は他にも、ソーシャルレンディング事業者の倒産のリスクがあります。3年後にソーシャルレンディング業界が衰退、会社が潰れているかもしれませんしね。以上から、長期案件はなるべく避けるようにしましょう。
短期運用ができるおすすめのソーシャルレンディング事業者は、下記の記事で紹介しています。
【失敗例3】期待利回りよりも手取りが少なかった
ソーシャルレンディングの募集画面などを見ていると、期待できる利回りが表示されていたりしますが、年間で計算するとこの通り貰える事ってほとんどありません。理由は下記。
- 返済→再投資までの投資していない期間が発生する
- 税金を取られる
- 繰上返済
投資金が返済されてから次に再投資すると、締め日や募集期間、貸付開始日のなどから、どうしても1ヶ月くらいは期間が空いてしまいます。この1ヶ月が、年間だとけっこう大きな額になって、「予定よりちょっと少ないな…」となってしまうのです。
例:4/10に返済→4/15に再投資→4/25に貸付開始(約2週間のロス)
※締め日の関係で、分配金が貰えない期間が1ヶ月発生する
また、ソーシャルレンディングでは所得税や復興特別所得税で、事前に2割ほど引かれた金額が振り込まれます。確定申告をする事で取り戻すこともできますが、本業の収入額によっては全く還ってこない事もあります。
そして、繰上返済による予定変更も収益減に繋がります。繰上返済とは、本来12ヶ月間などの運用期間が決まっていても、融資先の都合などで早めに返済されてしまう事を言います。
この繰上返済によって、予定として貰えるはずだった利回りがなくなってしまいます。再投資すれば済む話なんですが、上で説明したように、返済→再投資までは1ヶ月のロスがあります。
また、再投資する時に高利回り案件がある保証もありませんから、年間で受け取る予定だった分配金よりも確実に少なくなってしまいます。
対策方法)期待利回りは0.8掛けくらいで見積もっておく
年間で稼げる大まかな利益を計算する人は多いと思いますが、おそらくほとんどの場合で予定より少なくなると思います。
繰上返済は、ソーシャルレンディングで投資をする上で回避できない事なので、期待利回りを計算する時は最終的な予定分配金に、0.8をかけたくらいで考えておきましょう。
【失敗例4】良い条件の案件が募集された時にお金がない
お金を投資用口座に入れたままで遊ばしておくと無駄に感じてしまい、ちょっと条件が悪くても、「とりあえず遊ばせておくよりましか…」という気持ちで投資してしまう事があります。
すると、翌日くらいに良い条件のファンド案件で募集が始まったりして、「うわ~失敗した…」と感じてしまうのです。もうソーシャルレンディングのあるあるネタだと思います。
対策方法)良い案件が募集されるタイミングを知る
僕は主にマネオ(maneo)で投資していますが、良い案件が出るタイミングってある程度わかってくるんですよ。それが、季節やイベントの節目です。
例えば、ゴールデンウィーク記念ファンド、1,000億円記念ファンドなどです。頻繁にあるわけではないですが、必ず良い条件のファンドが出てきますので、このタイミングにお金を仕込んでおくと、失敗を減らせますね。
【失敗例5】担保&保証なしの高利回り案件に飛びつきすぎた
ソーシャルレンディングって貸し倒れがほとんどなくて、これってほとんど元本保証なんじゃ?と錯覚してしまう事があります。実際、担保や保証がない高利回りのファンド案件ばかり投資してしまう人も多いようです。でも、正直これは危険です!
2018年11月には、業界大手のSBIソーシャルレンディングで貸し倒れ(デフォルト)が確定しました。今後も増えていく可能性は高いですし、今現在投資している案件だってどう転ぶかわかりません。
対策方法)必ず担保か保証のどちらかがある案件を選ぶ
対策というほどの事ではありませんが、必ず担保または保証がついているファンド案件に投資しましょう。保証や担保だって100%安心できるわけではありませんが、ないよりは1万倍マシです。
担保も保証もない案件は、それはもうギャンブルに近いです。ソーシャルレンディングはミドルリスクミドルリターンの投資方法ですし、あえてリスクをとるのであれば株やFXをした方が賢明です。
【失敗例6】良い条件の案件を狙いすぎて無駄にお金を遊ばせてしまう
高利回りで担保や保証もあって、投資期間も1年以内で…なんて自分の中で理想の高い条件ばかり追い求めていると、ソーシャルレンディング事業者の口座にずっとお金を遊ばせておく事になってしまいます。
ソーシャルレンディング事業者の口座は無利子です。いくらお金を預けていても1円にもなりませんから、理想が高すぎる良い条件ばかり狙うのも考えものです。狙いすぎて3ヶ月も無利子で資産を遊ばせていた…なんて失敗になってしまうのです。
対策方法)1ヶ月以内には再投資すること!または短期案件に投資する
良い条件が出てくるまで待つとしても、1ヶ月くらいにしておきましょう。1ヶ月待ってダメなら、諦めて低利回り案件でも投資することです。いくら利回りが低いと言っても、投資しないよりはお金になります。あ、でもリスクの高い案件しかない場合は、投資しない方がいいです。
あと、短期案件に投資するというのもいい方法です。1~3ヶ月くらいがベストですね。とりあえず一時的な繋ぎとして投資する感じです。利回りが低くても3ヶ月くらいなら、あまり影響ありませんからね。
【失敗例7】税金の壁を越えて稼ぎすぎた
僕は投資額自体が少ないのでほとんど関係ありませんが、主婦の方などは税金の壁があると思います。98万の壁とか103万の壁とか言われていますね。あまり稼ぎすぎると、かえって税金が高くなってしまう事も考えられますので、注意が必要です。
【失敗例8】副業として会社にバレた
ソーシャルレンディングの所得区分は雑所得扱いになり、副業と見なされる場合があります。副業規定で副業が禁止されていても、株やFXはセーフという会社は多いと思います。
でも、ソーシャルレンディングって知名度が低いので、そもそもルールが存在しない…という事になり、副業認定される可能性はゼロではありません。ちなみにバレる理由は、確定申告をする事で住民税が上がるからです。
対策方法)心配な人はさりげなく聞いておく
現実的な話をすれば、株やFXがセーフな会社であれば、ソーシャルレンディングが副業と見なされることはほぼないと思います。心配な人は、総務などに聞いてみましょう。
【失敗例9】出金手数料が高くてなかなか引き出せない
分配金を出金しようとすると、ソーシャルレンディング事業者によっては出金時の振込手数料がかかります。僕が利用しているマネオだって、マネオ(maneo)と同じUFJ銀行だとしても、3万円未満で108円、3万円以上で216円かかります。
他の事業者では700円近くの出金手数料が必要だったりしますので、「7,000円の分配金を引き出すのに1割も引かれたわ…」なんて失敗になってしまいます。とくに、少額投資をしている人だとかなり高く感じると思います。
対策方法)出金手数料が無料の事業者や、出金する金額や時期を決めておく
最初から、出金手数料が無料のソーシャルレンディング事業者で投資をするというのが、一番簡単な方法ですね。出金手数料が無料の事業者は、SBIソーシャルレンディング、クラウドバンク、クラウドクレジットなどが有名です。
出金手数料が有料の事業者は、どのようにしても0円にする事はできません。だから、引き出す金額や時期を決めておくのが、管理もしやすくておすすめです。
例えば、分配金の収益が3万円になったら引き出したり、1年に1回だけ引き出すなどルールを決めるのです。また、出金元口座と出金先口座の銀行や支店を揃える事でも、手数料を安くする事ができます。
出金手数料や振込手数料については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【節約しよう】ソーシャルレンディング各社の出金手数料&振込手数料を比較!
まとめ
以上が、ソーシャルレンディングにおける失敗例になります。失敗と言っても、やっぱり一番困るのは貸し倒れによる元本割れですよね。
回避する方法としては、長期案件には投資しない、担保か保証のある案件だけ投資、分散投資、この3つだけは守りましょう。これだけ守れば、ソーシャルレンディングの安全性をさらに上げる事ができます。
ソーシャルレンディングもリスクのある1つの投資法と理解したうえで、資産運用をしましょう。
ソシャレンの事業者選びに困ったら...
ソーシャルレンディングの事業者選びに困ったら、下記の記事を参考にしてください。初心者の方は、おすすめの事業者ランキングの記事がきっと参考になりますよ。
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